作者|曰《いわく》、當時|廓中《くわくちう》の通言《ことばつかひ》を聞くに、古代の廓言葉《さとことば》と違ひ、多くは素人《しろうと》の娘のごとし。今|此糸《このいと》も是に倣《なら》へど、作者も深くは穿得《うがちえ》ず、只通客の批評を俟《まつ》のみ。這《こ》は言はでもの事ながら、往古《むかし》の事跡を今樣ぶりに、写しなすなる策子《さうし》にあなれば、專《もつばら》流行におくれまじと、此樣《こん》な事をも言ふンざますヨ。
2005年10月25日
『梅暦』当時廓中の通言
『春色梅美婦禰』五篇巻十三 岩波文庫『梅暦』下 p405
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