2005年04月18日

西田直養『筱舎漫筆』巻九「国風文章論」

皇国風の文字を論ずるに、上古風
 室寿詞 書記顕宗紀  法隆寺薬師造像記 推古十五年
 古事記 元明和銅四年 出雲風土記 同六年
 日本紀 元正養老四年
 詔詞
この七部なり、このなかより文藻をえり出すべし。
 中古風
竹取 伊勢 土佐〔割註〕古今序、大井川行幸序、庚申夜奉歌序。」
 下古風
宇津保〔割註〕此書竹取とひとしくふるきものながら、文体はふるからず。」より以下、源氏、狭衣にいたるまでの物語、日記、草紙をばすべていふ。さて右の三等にて、皇国風の文章は備はり、下古の文章は、さま/\の物語類をばむねとみずとも、只々源氏物語を見るべきなり。中古は三部ともにみるべし。さるをいま文章かゝむずる時は、下古の文法によるべけれど、中古風をよく腹にいれおかざれば、文章めゝしくて雄々しからず。その中古の中にも、いせ尤よし。さすれば伊勢、源氏の二部にて、文章は明らかなり。

随筆大成旧2-2,p200
posted by 国語学者 at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 古代語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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